能楽対談
第581回
大槻 文藏
(観世流シテ方)
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村上 湛
(明星大学教授)
「演じる、かつプロデュース」
▼今年、重要無形文化財保持者(各個指定/人間国宝)に認定された大槻文藏氏に、これまでの歩みや思い出、大槻能楽堂で開催される豊かな企画にまつわる話などを伺った。「〈守ることの良さ〉がある一方、能を現代の舞台芸術として考えたとき観客の享受のツボがどこにあるのんかを見極めないといけない」という氏が今後目指す舞台の姿とは? 聞き手は明星大学教授の村上湛氏。
[見出し]
人間国宝認定
銕仙会との関係
役者とプロデューサー
後進の育成
復曲や新演出
【そのほかの読み物】
〈批評と感想〉
厳島観月能二十年
~10月の舞台から~
金子直樹(かねこ なおき)
▼「羽衣」友枝昭世※、「鶴亀」梅若万三郎、「鬼瓦」野村又三郎、「素袍落」茂山千作、「釣狐」茂山千五郎、「唐相撲」茂山千作※、「松風」角当直隆※、「鞍馬天狗・白頭・素働」角当行雄、「茶壺」野村万藏、大藏彌太郎、山本泰太郎※、「奈須与市語」河野佑紀、「鸚鵡小町・杖三段之舞」林喜右衛門※、「安宅・延年滝流・問答之習・貝立貝付」金剛永謹※、「道成寺」観世淳夫※、「放生川」武田孝史※、「オペラ×能×日本舞踊×雅楽〈ジャパン・オルフェオ〉」宝生和英、武田孝史。(※印は紙面に写真掲載)
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〈関西の舞台から〉老女の品格
澤木政輝(さわき まさてる)
▼関西の舞台成果を毎日新聞記者の澤木政輝氏が報告する。「鸚鵡小町・杖三段之舞」林喜右衛門、「砧」片山伸吾、「姨捨」大江又三郎、「千手・重衣之舞」大槻文藏、井上裕久、「景清・松門之出」大槻文藏、「求塚」味方玄※、「木曽・願書・恐之舞」「羽衣・彩色之伝」「望月・古式」上田拓司※。(※印は紙面に写真掲載)
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狩野琇鵬さんを悼む
西野春雄(にしの はるお)
▼本年7月24日に逝去されたシテ方喜多流の狩野琇鵬氏。地元熊本はもちろん、フランスでの能の指導・普及にも尽力するなど幅広い活動を行っていた氏の功績を、新作能「ジャンヌ・ダルク」(2012)で一緒に活動された法政大学名誉教授の西野春雄氏が偲ぶ。
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大槻文藏監修・天野文雄編集
『世阿弥を学び 世阿弥に学ぶ』
書評=松本雍(まつもと やすし)
▼大槻能楽堂の企画を基に再構成され、今年7月に発行された『世阿弥を学び 世阿弥に学ぶ』(本年7月発行/大阪大学出版会)を、能楽評論家の松本雍氏が紹介する。
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〈報告〉のべおか天下一薪能
福田政憲(ふくだ まさのり)
▼10月8日、宮崎県延岡市・延岡城址で行われた『のべおか天下一薪能』は、雨の中で異例の、装束・面をつけた公演となった。当日の様子を、同公演主催NPO法人のべおか天下一市民交流機構理事長の福田氏が報告する。当日の雨に濡れる舞台(「道成寺」片山九郎右衛門)の写真を掲載。
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春日大社 式年造替記念奉祝式能
写真と文=三上文規(みかみ ふみのり)
▼約20年に一度社殿を新しくする春日大社の〈式年造替〉の奉祝行事として上演された記念式能の様子を報告する。写真は約150年ぶりの金春流・金剛流での「弓矢立合」金剛永謹、金春憲和、高橋忍。
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夏のめぐろ狂言
写真と文=山口宏子(やまぐち ひろこ)
▼今夏、めぐろパーシモンホールで行われた『夏のめぐろ狂言』の報告。写真は同公演から「鐘の音」野村万作。
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そのほかの記事
▼~オリンピックと能楽をつなぐ~能楽フェスティバル2017ー2020、国立劇場開場50周年記念特別展『日本の伝統芸能展』、白洲正子ときもの 銀座松屋で特別展、能楽学会関西フォーラム、『至高の華』新春特別講演、シテ方喜多流松井彬氏 ロンドン大学より名誉博士号……ほか。
★12月に行われる全国の能楽公演スケジュールを網羅した「今月の能」収録★
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